1. オールみよし就職ナビ
  2. お知らせ
  3. 活動報告
  4. 池田中学校で出前授業を実施しました

お知らせ

活動報告 2021.11.03

池田中学校で出前授業を実施しました

「みよし地域しごと対策協議会」が主催する出前授業を次の通り実施しましたので、ご報告します。

 

1.日

  令和3年10月11日(月)

  ①13:10~13:50 講演(有)データプロ 代表取締役 影本 陽一

   13:50~14:00 質疑応答         同  上

  ②14:10~15:00 講演(株)ビックウイル 代表取締役 近藤 佑亮

   15:05~15:15 質疑応答              

 

2.場

  池田中学校 体育館

 

3.テーマ

「これからの社会で生きていくために必要な力とは(生き抜く力等)」

 

4.参加者

生徒 1年生:77名、2年生:73名、3年生:82名  計232名

教諭     25

事務局(東みよし町商工会:井後事務局長, 阿波池田商工会議所:川真田専務理事、竹内経営指導員)3名

合計260

 

5.内 容

(1)講演 ※(有)データプロ 影本社長

・はじめに弊社の事業概要について、何でお金を稼いでいるかのお話をさせていただきます。皆さん、スマホをお持ちの方も多いと思いますが、弊社の主な事業はWEBサイトの制作です。また、映像の制作なども行っていますので、その実績について説明します。そして最後に弊社が求める仲間、人材について、こういう方に弊社に入って欲しいといったところのお話をさせていただきます。

・コンテンツ制作とか、デザイン、システムエンジニア等に興味のある方は、池田でもそういった仕事に就ける事業所があるという事を知っていただければ嬉しいです。

・私は三好市池田町サラダ出身、現在37歳。池小、池中、池校、高知工科大学を経て現在に至ります。データプロに入社したのは2010年、そして2012年に代表取締役に就任しています。2018年には㈲データプロリンクスという子会社を設立。2020年9月には㈱コバヤシ(板野郡松茂町)の副社長に就任。そして今年の7月に協同組合徳島ウェブアソシエーションを設立して初代専務理事に就任しています。

・好きなものはカレーライス(子供のころ阿讃のカレーにハマッテいた。)趣味はバレーボールとバイク、現在、奥さんに内緒でバイクを予約購入しているので、「バレ」ることが怖い。苦手なことは、こうして大勢の前ではなすことです。

・実は高知工科大を2年生の途中で中退し、大阪のカスタムバイク屋に就職。はじめは整備士を目指していたのに、お客さんとベラベラ喋って、バイクを販売することが多かったので、営業に回され、順調に販売実績を伸ばして、22歳で営業部長になった。そのころにWEB制作に携わる機会を得たことをきっかけに、フリーランスを経てWEB制作会社に就職、そして、結婚を機に2010年、池田町に帰ってきました。

・そして父の会社であるデータプロに就職し、父と2人で働くこととなりました。右も左も解らない状況で鼻血を出しながら忙しい日々を過ごしていた。帰宅した途端に倒れこんで寝てしまうことも多かった。がむしゃらに頑張った結果、いろんなところから仕事をいただけるようになり、従業員数もグループ全体で30名を超え、昨年の3月までは東京と池田を行ったり来たりしていました。

・現在、3社(データプロ、データプロリンクス、コバヤシ)の代表取締役をしており、事業内容はWEBサイトの制作、ウェブシステムの開発、チラシやパンフレット、映像の制作を全て社内で一貫して行うクリエイター集団の会社です。

・ここからはWEBサイト制作の話をさせていただきます。どんな企業さんのホームページを作っているのかというと、徳島新聞グループの求人用ホームページであるとか、クリーニングのセルフドライグループ(新洗蔵)等も弊社が制作しました。弊社にはカメラウーマンも在籍していて、ホームページ用写真の撮影を担っています。ホームページの良し悪しは、写真で左右されるところが大きいので、プロの写真家が在籍していることが弊社の強みになっています。

・次にウェブシステムの開発についての話をさせていただきます。LINEやFacebook、インスタグラム、Twitterなどもウェブシステムです。では弊社が制作した実績として、㈱山のせ(山かつ)のWEB予約システムがあります。若い世代は電話よりスマホでネット注文する方が増えてきている。また、電話で注文するお客様は減ることなく、ネットで注文する顧客を新規開拓できたと大変喜んでいただきまいた。

・そしてグラフィックデザインです。会社のロゴマークを制作したり、社長さんの似顔絵や会社のキャラクターをデザインしたりしています。2018年徳島新聞とタイアップして阿波踊りのうちわの制作をさせていただきました。このキャラクターをデザインした従業員が今年の6月に退職して漫画家になるために上京し、現在、漫画家として頑張っています。皆さんご存じのMINDE(真鍋屋)のオープン時のポスターも弊社で担当させていただきました。

・つづいて映像についてです。CGクリエイターが弊社に在籍しており、企業さんのホームページに使用する企業紹介動画等を制作しています。三好市や徳島県から委託を受けた実績もあります。そして2017年と2018年には、自社でショートムービーを撮って、徳島国際映画祭に応募させて頂きました。

・今まではデジタルの話ばかりでしたが、アナログの話をさせていただきます。皆さん祖谷地方で毎年2千頭を超える鹿が害獣として駆除されていることをご存じですか?お肉はジビエで食べたことがある方もいるかもしれませんが、その鹿の皮を有効活用するために、皮の剥ぎ代を猟師さんに支払って、剥いだ鹿皮を兵庫県姫路市にある鞣し工場に送り、さらに京都の染物屋に送って徳島の藍で染めてもらい、それを大阪の縫製工場に送って財布、名刺入れ、札入れ、小銭入れ等に加工して、コロナ前までは東京の百貨店などで販売していました。

・後は、にし阿波に都会の企業がサテライトオフィスで進出したいという場合に、地域をあげて応援するプロジェクト「にし阿波サテライトオフィスコンシェルジュ事業」を徳島県から受託しました。現在、東京や大阪の企業が60社以上、徳島県にサテライトオフィスで進出してきています。

・ここからは働くという事について、私の主観でお話しさせていただきます。皆さん、働くという事に対してどのようなイメージを持たれていますか?キツイだとか、大変だとか、労働をさせられるみたいな、ネガティブなイメージを持っていませんか?生きていくために働かなければならないことは、その通りなのですが、働く力(稼ぐ力)=生活のために止むを得ないだけでは苦しいと思うので、その概念を変えてほしいです。私は働く力=自分も含めて幸せになる人を増やせる力だと思っています。また、稼ぐためには人や社会から求められる人になることだと私は思っています。

・では求められる人になるにはどのようなことに注意すればよいのか、それは平等に与えられた時間をいかに大切にするかという事です。そして、先生や友達、家族など自分が生きる上で、周りの人達をどれだけ大切に思って過ごせるか、この時間の積み重ねがすごく重要なことだと考えています。仕事ができる人というのは、自分の個性、スキル等の強みを活かして、大切な人たちに恩返しできる人。また、自分がして来たことを自慢できる人は、すごく輝いて見えます。そして、社会に出ると自分から発言、質問がちゃんとできる人が求められます。講演の後に質疑応答の時間があると思いますが、「先生から言われてないので質問しませんでした。」とかは無しでお願いします。そして最後に仕事をする上で、旨くいかないことを環境や他人のせいにすることは絶対にしないでください。すごくダサいです!

 

【質疑応答】

質問1:影本さんが㈲データプロに入社したきっかけは何ですか?

回答:父の経営する会社だったからという事もありますが、IT業界へ入ったきっかけは、育った環境が大きくて、父の仕事の関係上、パソコンが周りにある環境だったので、皆さんの年より若くしてブラインドタッチもできるようになっていた。当時、キーボード操作が大人よりも早くてビックリされることもありました。なのでIT系に進みました。

 

質問2:仕事をする上で一番嬉しかったことは何ですか?

回答:お客様の笑顔です。本当ですよ!

 

質問3:WEBサイトを制作する仕事は、自分のした仕事がどれだけ人気があるのか解り難い職業のように思うので、どのような時に人から求められる会社になれたと感じていますか?

回答:まさに今日、この場に呼んでいただけたことですね。㈲データプロ入社当時であれば、父と2人だけだったので、ここに呼んでもらえることは無かったと思います。従業員が30名を超えたこともそうですし、徳島市内の他、複数のオフィスを持てるようになったこともそうです。お客様に、㈲データプロでホームページを作ってもらって良かったと喜んで頂いて、人づてに紹介してもらって新しいお客様との仕事に繋がっていることもそうです。

 

質問4:一番大切にしている想いとか、社訓は何ですか?

回答:ホームページに掲げていることは2つ。一つは「ノリじゃないNORI」という事と、もう一つは「四国で一番自由なクリエイター集団」ということ。自由な発想で仕事をすることを大切にしていますので、デザイナーで入社しても、ディレクターで入社しても、プログラマーで入社しても職種チェンジはその場で出来る。先ほど紹介した鹿革のプロジェクトのような新しい事業にもトライ出来る職場づくりをしたいと考えています。

 

(2)講演(株)ビックウイル 近藤社長

 

・私は、1986年生まれの34歳で、井川中学校、池田高校、神戸の大学に進みました。学生時代は、部活や遊びで青春を楽しみました。大学まで出して貰って親にはすごく感謝しています。

・日本の国土の3分の2は、森林です。そのうち59%が自然林で、杉やヒノキを植樹している人工林は41%となっています。人口林は、間伐等の手入れをしないと日光が入りません。そうなると草も生えず、保水力が低下し、木の根がむき出しなるなど、荒れて土砂崩れ等の災害の危険性があります。

・世界では、木を切ったらダメ。砂漠化が進むとされていますが、日本の人口林の場合は、間伐等の管理をすることで、強い木が育ち、CO2を吸収して「SDGs」の持続可能な社会へと繋がります。

・「ウッドショック」で木材価格が高くなったと言われますが、高くなっても杉の1㎥が13,000円、同量の大根の方が高い。しかも出来るまでの期間も数十年対数か月です。

・木を適切に管理するためには、木を切らなければならない。これを有効活用しようとしているのが当社の製品です。当社の製品は、折り曲げても大丈夫だし、インクも滲まない。このように木を薄くスライスした後、加工します。東みよし町に3つの工場があり、今年7月にこの会社の社長となりました。大学卒業時には別の会社に内定していたが、父親の営業についていって、良いものだと思い、また創業時の役員たちにも勧められ、2007年から父親と一緒にこの事業に取り組むこととなりました。会社創業当時は、大変苦労しました。この製品は、世界中どこにもないので、展示会に出せば、人だかりとなりました。しかし、数か月経っても数年経っても売れず、人件費等のランニングコストは掛かるし、設備投資のお金が必要だが、お金が入ってこないという「産みの苦しみ」がありました。数年間は本当に苦しかったです。販路拡大の為、片道700キロある東京への出張経費を削るため、車に乗り合わせて行った。お蔭で車の走行距離は65万キロを超えました。また、通行料が安くなる深夜に走りました。サンプルを段ボールに詰めて、東京の建築会社を営業して回っていた時、不信者として警察官から職務質問をされたこともあります。断られても三顧の礼ではないが、繰り返し通いました。そのうち注文がとれるようになって、ある大手の会社との商談が成立すると口コミでどんどん顧客が広がり、銀行からも信頼されるようになりました。

・石川県で大口の商談が成立した後、車に乗って皆で喜びを分かち合ったことは今でも鮮明に覚えていて、その時のことを考えると今でも胸が熱くなります。

・インターネット、検索すれば大抵のことは出てくる。メールやチャット、履歴も残るし画像も世界各地にすぐに送ることができる。ZoomとかGooglemeetとかスカイプとか、テレビ電話で打ち合わせができるし、今では主流化してきています。インターネットで情報収集をして営業に行く、便利だし事前に情報集は重要画像で様々ことが確認できる。WEB会議だと出張費用もかからないし、出張の時間もかからない、移動時の事故リスクもなし、大変便利だと思います。

・けれど今みなさんの前で僕がしゃべっているように、ちょっとした表情のニュアンス、そして対面だからこそ伝わる思いや熱量って絶対あると思うんですよね。相手の空気感とか気配とか。

それに、ネットの情報がすべて本当かどうかはわからないこともあります。自分で動いて、自分の目で見る、体験する、感じる。そういったことで感じることもあるのではと思います。

無駄となった訪問も数えきれないくらいあります。ただ、そこで見た経験、感じた空気感そういったものは経験値としていろいろと役に立っていると思います。

・いろいろと動いていると様々な人に出会います。いい出会いも、時には悪い出会いもあります。けどそれがいつか財産になっています。

・人から紹介してもらったり、仕事をさせて貰ったり、話を聞いて貰ったり、人の縁は大事です。今では、全国各地、海外でも当社の製品が使われています。本物の木を曲げて使える利便性からモンゴルのホール、リッツカールトンホテルの一泊何十万円の部屋にもこの地域で作られた製品が使われています。四国まんなか千年ものがたりの車両の内装、自動販売機もこの素材で鉄板を挟んで使うことで木の温かみを持たせることができる。スターバックスや星野リゾートでも使って貰いました。皆さんがよく名前を聞くような建物や施設、店舗でも実はこの商品が使われています。営業では、「あいさつ」、「礼儀」、「相手の立場でものごとを考える」ことが大切です。特にお客さんの立場になって何を求めているのか考えることが大切で、人間関係でも同じことがいえると思います。一方で自分磨きだけでできる仕事もあります。ユーチューバーなんかがそうです。しかし、一般的には実際の生活の中で人は一人では生きて行けません。また、「継続は力」となります。コツコツ頑張っているといつかは報われます。三顧の礼ではないですが、自分で足を運び、自分の目で見て、感じることが大切です。いろんな方向から物事を見て判断する大人になって欲しいと思います。礼儀も大切です。今日、私がトイレに入ると先に並んでいた生徒さんが順番を譲ってくれました。そのような気遣いができることは素敵なことです。また、感謝の気持ちも大切です。友達を含め、仲間、親、兄弟、親戚などいろんな人の支えがあるから今の自分があると考え、感謝の気持ちを持つことが大切です。

・中学生の皆さんに言いたいことは、今を精一杯楽しんで生きて欲しい。僕の経験したことや僕の感じたこと、経験してきたことで学んだことを本日話をしました。このことを皆さんに押し付けてこのようにすればいいという意味で話したのではありません。あくまでこういった考えたかたもあるという一例です。ただ、これから皆さんが大人になって、あの時あんな話をしていたおじさんがいたなとか、あの時言っていたことが分かったと思ってくれることがあればすごく嬉しいです。

 

【質疑応答】

質問1:これから社会に出ていくこととなりますが、今のうちにやっておいた方がよいと思うことはなんですか?

回答:いろんなことにチャレンジし、気になることは研究して欲しいです。好奇心旺盛に、気になったことは、調べて、自分の目で見て自分で感じて、そして考え、吸収して欲しいです。

 

質問2:仕事の生きがいとは?製品の特徴とは?

回答:この地域で働けること。うちの製品を使って貰えることに喜びを感じています。また、そのことをうちのスタッフが喜んでいるのを見ると生きがいを感じます。商品の特徴としては、本物の木を薄く削って、その裏に紙を貼って補強しており、曲げられるが燃えません。耐久性はそんなに良くありませんが、木の匂いもします。元々基本的な技術を持っていた大阪の会社からその技術を受け継ぎました。その後、お客さんから様々な要望を頂き、試行錯誤の末、現在の製品となりました。

 

質問3:仕事をする上で支えとなるものはなにか?

回答:私の家族と30人余りのスタッフとその家族です。高齢の社員も良く頑張ってくれています。それと沢山の努力が報われたとき。それまで営業しても中々売れなかったが、初めて大きな仕事がとれた時は嬉しかった。石川県で数百万円の仕事が取れた時、車に戻り、4人皆でハイタッチをしたことを良く覚えています。今のもその人にはお世話人なっています。その時の気持ちを思い出させて貰い、胸が熱くなりました。

 

  • 阿波池田商工会議所
  • 三好市商工会
  • 東みよし町商工会
  • 三好市
  • 東みよし町