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お知らせ

活動報告 2021.02.16

池田高校 辻校にて出前授業を実施しました。

1.日
  ・令和3年1月22日(金)

  ・①13:10~13:50 講義 ※(有)データプロ 代表取締役 影本 陽一

                      ディレクター 吉田 貴弥

   13:50~14:00  質疑応答         同  上

   ②14:10~14:50 講義 三好西部森林組合  代表理事専務 中川 重秋   総務兼森林調査課長 谷本 邦夫  氏

    14:50~15:00 質疑応答          上   

2.場
池田高校 辻校 講 堂

3.テーマ
「企業にとって必要な人材」とは

4.参加者
第二学年:54名、先生4名、事務局3名 計61名 

5.内 容
(1)講義有)データプロ 代表取締役 影本 陽一
・当社の主な業務は、Webサイト(ホームページ)の制作で売り上げの7~8割を占める。他に企業のパンフレット、商品デザインの制作や独自Webシステムの開発、商品開発・販売も手掛けている。会社は、池田本社、徳島支社、鳴門支社で、東京支社は、昨年5月にコロナ禍により撤退した。職種としては、吉田君のような制作スタッフと企業を繋ぐディレクターやシステムエンジニア、経理、カメラマン、デザイナー等がある。

・独自システムとして、スマホで発注して、自分でテイクアウトするシステムを開発した。現在、とんかつ専門店「山かつ」等に提供している。商品開発・販売では「DIYA」というブランドを扱っている。祖谷地方で毎年2000頭の鹿が駆除されているが,その皮を本藍で染めた財布や名刺入れを販売している。首都圏の大丸百貨店、小田急百科店、パルコ等で扱って貰っていて販売好調であったため、増産したがコロナ禍で多大な在庫を抱えた。

・当社は、専門学校、高専、大卒の方が働いている。辻校出身者も居た。デザイナーでも卒業後1年位、システムエンジニアだと3年位は現場の経験を積まないと一人前の仕事ができない。デザイナーは、40歳を過ぎると発想が古くて大手では需要が減る。それまでの間に仕事でスキルを磨き、アートディレクター等の幹部になっていないと会社には残れない。他の仕事も同じだが、経験を積み社員が育って、成果を上げてくれるようになる。社員も自ら研鑽を積みキャリアアップしていかないとダメだ。言葉は悪いが、当社を工場に例えるなら、デザイナーやエンジニアは、ラインに当たる。大卒、専門学校卒後直ぐでは、ラインにもなれない。それまでの間、会社は社員に投資し続ける。途中で辞められるのが一番困る。

・この業界、変化のスピードは速い。PHSからポケベル、ガラ携、スマホ、5Gへ。社員も新たなものへチャレンジしていかなければならない。また、仕事で何か分からないことがあれば、先輩に聞くというのがあるが、それは、その人、聞かれる人の時間を奪うということでもある。自分で調べ・解決するチャレンジの姿勢が大切。ある統計では「企業にとって必要な人材」とはまず、「積極的な人」である。次に「柔軟性」、「外向性」と続き、それぞれ、85%、77%、55%の順でその必要性を認めている。

・もう一つ大切な要素は、「この仕事が好き。」、「この会社が好き。」ということ。このような情熱を持った人材は、会社の方も好きである。

・皆さんから今、何をすべきか、問われれば、「勉強」や「部活」、「遊び」を一生懸命、目一杯やってほしい。「失敗とは、(何にもやらず)失敗しないこと。」だと思う。

【質疑応答】
Q1:一日の時間の使い方を教えて欲しい。
A(吉田氏):出社後タイムカードを押して、チャットで他の社員に本日の自分のスケジュールを伝える。その後、定時迄仕事をこなす。

Q2:仕事をしていて、一番うれしいこと。一番困ったこと。とは何か。
A(吉田氏):うれしいことは、お客さんから当社に依頼して良かったと褒められること。困ったこととしては、発注や支払いの際に値切ろうとされること。
A(影本氏):Webサイトを制作し、「きれいで素晴らしいものができた。」と言って貰えるのは当たり前で、実際に売り上げ向上に貢献していると言われるとうれしい。それが、自分以外のメンバーが関わったものであれば尚更うれしい。

Q3:吉田さんの経歴を教えて下さい。
A(吉田氏):城東高校出身でラクビーをやっていました。入社して1年です が、その前は埼玉でラクビーをやっていました。

(2)講義三好西部森林組合 代表理事専務 中川 重秋氏、総務兼森林調査課長 谷本 邦夫氏
〇 谷本総務兼森林調査課長
  =動画上映 当組合及び林業事業の概要紹介=
・林業は厳しいと思われがちだが、機械化ICT化も進み変わってきている。当組合は機械化に加え出来高生産性を採用していることもあり森林組合では県下トップの原木生産高である。

・恵まれた森林資源を活かし地球環境を守る仕事。地元で働けるやる気のある方、パソコンに精通している方など優秀な人材を求めている。

・データプロさんの講義にも出ましたが「企業にとって必要な人材」とは、当組合も同じで、どのような職業でも『やる気』のある方が必要であり。「好きな仕事であったり、好きな会社であったら、尚更生きがいを持って仕事ができると思います。更に協調性、コンプラ遵守なども求められるのだと思います。

〇 中川代表理事専務

・日本の国土面積の2/3は森林。県76%、三好市88%が森林。このうち人工林は国40%、県63%、市63%。

・天然林は落ち葉などで土壌は豊かで災害に強いが、人工林には課題がある。人工林として、良い木材とは、まっすぐで枝の少ないもの。密集して植えるため、間伐が必要となる。十分に手入れしないと、下層の植生がなくなる。また、雨で表土が流れる。雨水を山に保水できず河川に直ぐ流れてしまう。結果、災害に繋がる。

・間伐は大事であるが、かつては切り捨てたままで、朽ちるまで放置していたが、近年では搬出し活用するようになった。

・木材の自給率(国)は、平成14年18.8%→令和元年37.8%と改善。国は50%目指す。間伐材の利用、先端機器の導入などにより生産力が向上している。

・循環型林業としては、ただ伐採するだけでなく植樹し育成することが必要。

・森林資源は、国:2500万ha、50億㎥の蓄積あり、毎年1億㎥が成長、一方使用量は8900万㎥、うち国産材3100万㎥なので、どんどん蓄積される。これを活かして林業を活性化しようと考えている。

・山林の価値の下落している。50年前に比して1/20程度となっており、放置したままであったり手放す地主も多い。当組合では、それらの一部を引き取り、平成18年度で40haであったものが、今は530ha保有している。集約化して機械化し、生産性を高めている。

・2023年度から国民一人当たり1000円の森林環境税が導入される。これを財源に人工林の手入れ、整備を市町村が行う。実働は森林組合が担う。森林資源の管理、林業事業体の育成により災害に強い森林に育ち、三好市の収入は、 2019年度6千万円、2020年度1億1千万円となった。支出としては、5割が森林整備、2割が人材育成、3割が憩いの場など環境整備に充てられる。

・担い手として、機械化により若い世代が入ってきている。当組合でも那賀高校、池田高校、辻校、林業アカデミーなどから採用している。当組合が機械操作など技術を指導し、スキルを習得して貰う。そして現場で経験を積む。年功序列ではなく実績で収入が決まる出来高制を採用している。若手でも一日の仕事の段取りを決める「班長」になれる。30代で年収800万円という方もいる。

(3)質疑応答
Q1:伐採後の切り株などはどうするのか。
A:切り株自体は残すが、「地ごしらえ」をし、残材などは全て処分する。チップなどに活用する。

Q2:伐採と植樹の業務は別々に担うのか。
A:今は別の方が担当している。

Q3:大雪などがあると休みになる?
 A:やはり気象条件に左右される。昔は年間240日程度だったが今は機械化などで280日稼働する方もいる。

Q4:班長の仕事? 
A:4人程度のチームをまとめ、作業の段取り、年間日程などを調整する役割。技術習得、経験を積むなどの結果、班長になり、高収入が得られる。

Q5:平均年齢? 
A:工場33才、事務所40才、現場作業37才である。

Q6:男女比? 
A:現場作業はゼロ(入ってもらって構わないが)、事務所は24人中7人が女性 うち1人は数年前に入社した辻高校出身。事務所と言っても測量や地籍調査、ドローン操作などの現場作業もある。

▼出前授業風景

  • 阿波池田商工会議所
  • 三好市商工会
  • 東みよし町商工会
  • 三好市
  • 東みよし町