徳島県立池田支援学校で、出前授業を次のとおり実施しました。
1.日時:令和4年9月16日(金)
講義① 9:40~10:10 (株)みかも 様
講義② 10:30~11:00 (福)池田博愛会 様
2.場 所 徳島県立池田支援学校 音楽室
3.講 師 ①(株)みかも 金村盟氏
②(福)池田博愛会 木村友則氏
4.参加者 徳島県立池田支援学校 中学3年生6名
5.内 容
講義①:働くってどんなこと?
講師:(株)みかも 金村盟氏
▼出前授業風景
私は、東みよし町でガソリンスタンドの仕事をしており、他にも桐下駄や洗車、カフェの仕事をしている。私には仕事をする中で、田舎をもっとカラフルにしたいという夢があり、それにより田舎っていいなと思ってもらいたい。
今日はその取り組みの一つとして、カフェ(みかも喫茶)で行っている食用コオロギの取り組みについて紹介する。最近、コオロギは食用として注目されており、世界で20億人が食べている食材。日本でも注目されてきている。
なぜコオロギが注目されているのか?
その理由の一つは飼育するにあたって環境への負荷が凄く低いという点。水と飼料をたくさん必要とする牛や豚と比べ、コオロギは体温を維持する必要がないため、それほどたくさんえさや水を取らなくて済む。
二つ目は、高たんぱくで、栄養のバランスも優れている点。少ない量でたくさんのたんぱく質が取れるので、お年寄り等の量が食べられない方でも栄養が取れる。また、最近ではプロテインバーに使われている。
みかも喫茶では㈱グリラスのコオロギを使っている。イナゴは稲しか食べず、バッタは草しか食べないが、コオロギは雑食なので飼育がしやすいというメリットがある。しかしその反面、何を食べているか分からないのが問題になるが、グリラスではえさや環境をしっかり管理することで、安心安全な食用コオロギを作っている。みかも喫茶で販売している商品例として、コオロギソフト、コオロギパスタなどがある。コオロギ自体はエビやカニに近い味で風味があっておいしいと評判。
働くということは、色々な個性を持った人たちが助け合いながら同じ目標に向かって進むということだと思う。色々な個性の人がいた方が会社として良いと思う。ただその中で重要なのは、その会社がその地域でどうなりたいか、どのような貢献ができるかを考え、皆で同じ目標に向かって進むということ。私は、それで周りの人が幸せになってくれることを望んでいる。働くことを通じて地域がもっとカラフルになり、それが将来に続いてくれることが私の夢。皆さんも恐れることなく夢に向かってチャレンジしてほしい。
講義②:はくあいの役割と卒業後使える福祉サービスについて
講師:(福)池田博愛会 障がい者生活支援センターはくあい 木村友則氏
▼出前授業風景
地域生活支援拠点「青空」には(就業・生活支援センターはくあい、グループホームはくあい、障がい者生活支援センターはくあい)が入っており、就労や生活に関するサービスをうけることができる。
働くことに関係するサービスについて4つ紹介。
○就労継続A型支援:雇用契約結び一般企業に就職。給料ももらえる。
○就労継続B型支援:働くことが難しく、一定の条件(年齢や障害の程度など)を満たした方が働くための訓練や生産活動を行う。
○就労移行支援:就職を目指す人が2年間働く訓練を受け、就職を目指す。
○就労定着支援:就職してから、仕事が続くように3年間アドバイスや相談を受けられる。
次に、近くにある働く支援が受けられる事業所と仕事例について紹介。皆さんの近くには就労に関係するサービスを受けられる場所がこれだけある。
○三好市
セルプ箸蔵(B型就労・移行支援):割りばし、パン、弁当製造など
○東みよし町
メビウス(A型就労):農業、内職、洗車など
工房ヴィレッジ(B型就労):パン、菓子製造など
ひまわり作業所(B型就労):ペレット燃料製造、農業、内職など
ワークサポートやまなみ(B型就労・移行支援):内職、委託作業、花笛など
一般の会社に就職する場合の相談先はハローワーク、あわ地域若者サポートステーション、発達障がい者総合支援センターアイリスなど。徳島障害者職業センターでは自分にあった職業の適性を検査してくれる。
また、生活のサービスが受けられる施設もそれぞれの地域にある。
○三好市 箸蔵山壮
○東みよし町 博愛ヴィレッジ
○美馬市 ルキーナうだつ、かしがおか
高校卒業までにはまだ時間があり、どのような進路に進むのか、まだ決まっていない人がほとんどだと思うが、卒業後の進路として様々な選択肢があるということを知っておいてほしい。